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虫と共に過ごした2023夏。
お盆から元気に過ごしていた、アトラスオオカブトのオス。あだ名は『カブ』。
とうとう死んでしまいました。
購入した当初は虫かごの中で飛び回って暴れ、飛び散った土が周囲の床に散乱するほど元気でした。
そのうちおとなしくなり、最近ではじっと昆虫ゼリーを抱えている姿が多かった『カブ』。
ところが、ここ1週間急に動きが多くなり、虫かごの上によじ登ったり、「キィ~キィ~」と鳴いたりしていたんです。
どうしたのかな?と思っていたら、週末、急に動かなくなりました。
ひっくり返り、体を起こしてあげても抵抗なく、全く力はない。
あなた、こんなに軽かったのね。
力ない『カブ』に悲しくなります。
カブトムシの寿命が分からない息子はどうにか元気づけようと、お気に入りのカブトムシのおもちゃを見せ、励まします。
でも、『カブ』はわずかに足を動かすだけ。
たまたまでしょうが、声をかけるたびに『カブ』が足を動かして反応するので、息子はしきりに話しかけています。
「カブ!がんばれ!」
「カブ!ゼリー食べて!」
次第に息子も状況を理解して、
「カブ!うちに来てくれてありがとうね」
「カブ!楽しかったよ」
「カブ!かっこよかったよ」
声かけが変わってきました。
涙ながらに声をかけ続ける息子。
悲しみの沼にどんどんハマリ、声かけが物悲しいったらありゃしない。
挙句の果てに。
とんでもない言葉が聞こえてきました。
(母はまだベッドの中)
「カブ!もうすぐ僕もそっちに行くから、待っててね!」
ちょ、ちょ、ちょっと待てーい!
そっち行ったらあかーん!!
そして、2日間その状態が続き、静かに動かなくなった『カブ』。
息子は…大大大号泣でした。
初めて抱いた感情に戸惑ったようですが、それも含めて生き物を育てるということ。
『カブ』のおかげでわれわれも貴重な経験をさせてもらいました。
どうにか『カブ』をいたわりたい息子は、おもちゃのカブトムシを、死んでしまった『カブ』と同じ体制にし、側に置いてあげていました。
亡骸は公園の隅に埋めさせてもらい、手を合わせてきました。
ありがとうね!『カブ』!!
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